蒔絵
1500年もの昔から日本独自の技術としてあった蒔絵。
漆器に漆で文字や絵、文様などを描き、乾かないうちに金や銀の粉を蒔いて定着させる技法です。
■研出蒔絵
金や銀の粉を蒔いたあとに全体に漆を塗り、乾いたあとに木炭で漆を磨いて蒔絵を浮かせて出す技法です。
磨いたあとの表面は平らで滑らかになります。
■平蒔絵
漆で文様を描いて金や銀の粉を蒔いたあとに文様の箇所にだけ摺り漆をして磨き上げたものです。
■高蒔絵
文様の箇所を浮き彫り状に盛り上げて表現したものです。
■肉合蒔絵
研出蒔絵と高蒔絵の二つを合わせた技法です。文様を浮き上がらせたうえに漆を塗って木炭で磨きます。
表面は平滑にはなりません。
■卵から蒔絵
卵の殻を表面につける技法です。
■漆の塗り方
漆は職人だけが塗れるものだとは思っていませんか?
拭き漆塗(摺り漆塗)という方法であれば簡単に塗ることができます。
何度も塗り重ねると漆独特の深みが出てきます。
もちろん塗り上げた漆器に傷がついても自分で直すことができますね。
ただ、漆の液が直接肌につくとかぶれてしまいますので注意しましょう。
【拭き漆塗に必要なもの】
生漆
拭き漆紙
ほこりの出にくい木綿の布(あれば漆ワイパー)
ゴム手袋かプラスチック手袋
紙やすり
厚めのプラスチックの板
漆を塗ったあと入れる室
漆を塗る木材
【拭き漆塗の手順】
木材を滑らかになるように紙やすりで磨きます。
最初は目の粗い紙やすりから徐々に細かい目の紙やすりにしていきます。
紙やすりをかけたあと、出たカスを濡れ布巾などで拭き取って完全に乾かします。
プラスチックの板に漆を出します。
1回目に塗るときは木材の吸収がいいので漆と同じ量のテレピン油をよく混ぜて塗るとうまく塗ることができます。
2回目からは漆だけで十分です。
ハケを使って塗る方法もありますが、初めての場合、均一に塗りこめられる拭き漆紙がいいでしょう。
お札を横に2回折ったくらいの大きさに折ります。人差し指を使い、
拭き漆紙に漆をしみこませて木材にすり込んでいきます。
次に木綿の布や漆ワイパーで塗った漆が均一になるように拭いていきます。
室に入れて乾燥させます。温度は20〜25度、湿度70〜85%が必要となります。
これらの作業を艶が出るまで4〜5回繰り返していきます。
※塗った漆を乾かす室は、衣装ケースなどで代用してかまいません。
濡らしたタオルを底に敷き、上にすのこを置いてその上に漆を塗ったものを置いて乾燥させます。
漆を取ったプラスチックの台は乾かないうちにテレピン油できれいに拭き取っておきましょう。
拭き漆塗セット
ちょっと調べたら、拭き漆塗を行うための一式セットはインターネットで販売されているのを見つけました。
これを購入すると自分では何一つ用意するものはありません。
材料から乾燥させるためのプラスチックケース、塗り方の本までセットになっています。
・・・言葉に語弊がありました。自分で用意するものが一つだけあります。
漆を塗る木材です。茶托あたりの小さなものからチャレンジしてみませんか?
なんだかはまってしまいますよ。
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